こんにちは!つむぎです。
突然ですが、わたし、読書が大大大好きなんです♪
ということで、少しずつわたしが大好きな作家さんや、読んで感動した書籍などをご紹介していきたいと思います。
今回は、大好きな作家さん編おひとりめとして、森沢明夫さんをご紹介!!!
森沢明夫さん、映画「あなたへ」や「ふしぎな岬の物語」の原作者として、ご存じの方も多いのではないでしょうか?
わたしがこの方のご本を最初に読んだのは、後でご紹介する「海を抱いたビー玉」という作品。
なんとなく、レトロなボンネットバスの装丁に惹かれて購入して読んでみたら、「大人が読んで泣けるファンタジー」で涙ポロポロに。
その「とってもやさしいハートウォーミングな世界」のとりこになりました。
森沢明夫さんという作家さんは、「きっとご本人もあったかで、やさしいお人柄なんだろうなあ!」と、本を読んでいて感じます。
どの作品の中にも「まっすぐに一生懸命、正直に生きる人たちへの賛歌」と、ご本人もおしゃっている「誰かを幸せにすると、今度は自分が幸せにしてもらえる。幸せってそんなキャッチボール」というメッセージが流れています。
何より、登場人物への目線がやさしいんです。
と、前置きはこれくらいにして、今までわたしが読んだ森沢作品をご紹介しま~す。
※ちなみに、読んだ順に記載しています。
作品 |
あらすじなど |
感想 |
海を抱いたビー玉 小学館文庫
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時代を越えて旅するやさしさにつつまれるファンタジー。 「心」を持ったボンネットバス(ネコバス)とバスに係る人たちの物語。 瀬戸内から日本海へ。 手にしたものに勇気をくれる、「凛」と光る不思議な「海の色をしたビー玉」と一緒に、バスは元気に走る!
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半分ファンタジーで半分実話。 泣きました!!! バスは想う。 「日常にある小さな幸せにひとつでも多く”気づき”ながら、日々の幸福をかみしめればいい」と。 心に「あったかランプ」が灯る感じの本書♪ 大好きな作品。
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虹の岬の喫茶店 幻冬舎文庫
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光り輝くやさしい虹の絵を抱く、虹の岬にあるその喫茶店には、やさしい主「柏木悦子さん」がいて、あなたをやさしく迎えてくれる。 6編の繊細でやさしい短編から紡がれる作品。
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それぞれの物語が、ほんの少しずつシンクロしながらつながっている。 悦子さんの人生の中では、すべての物語はつながっているから。。。 1編目と6編目、気づいたら涙が。。。 悦子さんが、それぞれのひとの心にそっと灯す優しさと、そっと手渡す明日への幸せのタネ。 そして、そっとそれを育てる人たち。 あたたかでやさしい森沢作品に紡がれる「凛」。 やさしさがそっと寄り添う本作品に、ほんのすこしの哀しみの感覚も。 今まで読んだ森沢作品の中で、最も静かに心に沁み入る感がある作品。
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夏美のホタル 角川文庫
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写真家志望の大学生・相羽慎吾は、彼女の夏美と出かけた山里で、古びたよろず屋「たけ屋」を見つける。 そこで暮らす母子・ヤスばあ ちゃんと地蔵さんのやさしさに迎えいれられた慎吾と夏美は、ひと夏を「たけ屋」の離れで暮らすことに。 豊かな自然とおだやかなヤスばあちゃんと地蔵さんとの暮らしの中で、写真を取り続ける慎吾。 やがて、地蔵さんの哀しい過去を知った慎吾は、何かできることはないかと、自分ができることを探し始める。
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心の琴線を揺らす、「やさしい自然に抱かれた過疎の山村に住まう、やさしい人たちのそれぞれの想い」。 「誰かと一緒に生きていく幸せ」と「心ってやっぱり心臓にあるんだ」というあったかさ。。。 全編を通して流れる「この世に生まれた喜び、親に愛される喜び、そして伴侶と一緒に子供の幸せな姿を見る喜び」の3つの喜び。 やさしい時間とやさしい風を、心に吹かせてくれる。 手にハンカチ必須!涙ポロポロの大好きな大好きな作品。 映画化を願ってやまない「夏美のホタル」。 「生まれてきてくれてありがとう。」 あなたの大切な人は、あなたのそばにいますか? あなたの大事な人は、だれですか? つむぎイチオシの作品です♪
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東京タワーが消えるまで 徳間文庫
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アラサー女子、レコード会社社長佐倉すみれは、仕事も恋も目の前のことに、毎日一生懸命! 都会に流れるとっても早い時間の中で、毎日おこるさまざまな出来事。 喜んで怒って泣いて笑って、一生懸命に生きる等身大で自然体の30代女子の毎日。。。
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思いっきり泣いた次の日の明日は、きっと明るい日! 随所に差し込まれる親子の愛情と、親は子を、子は親を想う思いやり。 森沢作品のどの作品にも流れる、そこに息づく人たちへのやさしいまなざし。 森沢さんが女子になりきって、女子力満載で軽快に綴る本作。 ~だれかの笑顔のために~ 他人を笑顔にするために自分の笑顔があって、それで他人が笑顔になってくれたら、その笑顔が自分に返ってくる。 登場人物すべてが、脳内で立体化されて読み進んだ本作品。 すみれの必殺ローキックまで、スローモーション化されて脳内で再生。 すみれを取り巻く面々の、サイドストーリーもぜひ読んでみたいなあなんて♪
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ヒカルの卵 徳間書店
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卵のことにかけては人一倍愛情を注いでいる、お人好しの養鶏農家のムーさん。 そのムーさんが、村おこしのために一念発起! 限界集落の山奥にできた「卵かけご飯専門店」。 さあ、むーさん自慢の「究極の卵かけご飯」を召し上がれ。 小さな山村に暮らすあったな人たちの笑って泣ける日々。
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読み終わったら、「卵かけご飯食べたい!」ってなる本作品。^^ 何があっても「ツイてる」って言うムーさん。 はじめは村おこしに消極的だった村のひとたちみんなを、「ふるさとを盛り上げよう!」っていう心意気に巻き込んじゃうムーさんの求心力。 ムーさんの友達もみんなあったかで、読後感ほっこりです。
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癒し屋キリコの約束 幻冬舎
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昭和歌謡を流すレトロな純喫茶「昭和堂」。 そのオーナー・霧子は、四十路の美しい女性。 お金には少々?がめつく、性格はだらしない。 そんな霧子さんのそばには、雇われ店長として働くカッキーと、愉快な常連客たち。 霧子さん、実は、町の人々の悩みを解決する「癒し屋」という裏稼業を持っていた。 「癒し屋」稼業で巻き起こるさまざまな事件と、霧子さんによる奇想天外な解決策とは? ある日、店に霧子への殺人予告が届く…。 この難題に、霧子さんとガッキー、愉快な常連客たちはどう立ち向かっていくのか?
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初めの展開からのラストは意外! ドキドキハラハラの展開に、先が気になる。気になる。(笑) それだけ超個性的な主人公&登場人物たち。 物語の全編に流れる、ひとりひとりが持つ人生の物語や哀しみ。 そしてそれを越えて、明日にむかって進んでいく、ひとりひとりの登場人物がいとおしい作品。 「虹の岬の喫茶店」と「大事なことほど小声でささやく」との、ちょっとリンクを探すのも楽しいかも。
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大事なことほど小声でささやく 幻冬舎
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駅前のさびれた通りの地下にある「スナックひばり」。 「スナックひばり」のマッチョなオカマママ・通称ゴンママ。 彼の周りに集まるのは、 一癖も二癖もある愉快な「変わり者」たち。 そんな彼らもそれぞれ人知れず、心に傷を抱えて。 ゴンママはひとりひとりに寄り添って、彼らの背中を押してくれる。 そんなゴンママも、心に哀しみを抱えていた。。。
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とにかくゴンママが俊逸! 彼の話す一言一言が、読んでいるわたしの心に深く沁み入る。 大好きな言葉を抜粋。。。
・言葉ってのはね、大事なことほど小声でささやくものなの。 その方が相手の心の奥にまでしっかり届くんだから。
・いま、この瞬間のことだけを考えて、自分なりに素敵に生きればいいの。 いまを素敵に生きれば、未来はその延長上に作られるから、きっと素敵なものになるのよ。
他にも沁みる言葉が、文章中にいくつもキラキラと。 こちらの作品も「虹の岬の喫茶店」と未読の「青森三部作」との、ちょっとリンクあり! ほんとにさわやかな読後感。 オススメです。
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あなたの心に「あったかランプを灯したい!」と想った時に、森沢作品をぜひ♪
最後に、心に残った森沢さんのメッセージを。。。
・幸せの本質ってなんだろうかということを書きたいなと思ったんですよね。
“幸せはなるものじゃなくて気づくもの”というスタンスで書いています。
幸せになりたいなりたいと思っている人は、幸せになりたい人でしかなくて、身の回りの小さな幸せに気づける人は、その瞬間から幸せになれる。
例えば道端にタンポポが咲いていて、「おっ、綺麗だな」と思える人は小さな幸せを得られますよね。
友だちと話していて「友だちがいてくれるって幸せだな」と思える人は幸せな人生だと思います。
・誰かを幸せにすると、今度は自分が幸せにしてもらえる。
まさに、「幸せのキャッチボール」なんです。
あったかなお人柄が感じられる、森沢さんのオフィシャルブログはこちらから\(^0^)/
→森沢明夫 official blog あおぞら落書帳
✩2015/02/25に、森沢明夫さんの「青森3部作」ついての感想をアップしました。
よかったら、お立ち寄りくださいませ♪ヽ(^-^ )
→つむぎ流読書のすすめ:作家さん編~③森沢明夫さんパート2~